「猫ってどれくらい生きるの?」
「長生きさせるためにできることは?」
猫を初めて飼おうとする方にとって、「寿命」は気になるテーマのひとつです。
猫は見た目が可愛いだけでなく、家族の一員として長い時間をともにする大切な存在。
だからこそ、「少しでも健康で長くそばにいてほしい」
と思うのが飼い主の願いではないでしょうか。
この記事では、猫の平均寿命、年齢の人間換算、長寿に繋がる生活習慣、寿命に関わる注意点等
これから猫を飼おうと考えている方や初心者の方に向けて、丁寧に解説します。
猫の平均寿命はどれくらい?飼育環境で大きく変わる
一般社団法人ペットフード協会の統計によると、2023年時点での猫の平均寿命は15.62歳。過去10年で約1歳ほど寿命が延びており、猫が長生きできる時代になってきています。
ただし、これはあくまで「室内飼いの猫」の平均です。
飼育環境によって猫の寿命は大きく異なります。
【飼育環境と寿命の違い】
・完全室内飼い:15〜20歳程度
・外飼い(自由に出入り):5〜10歳程度
・野良猫:3〜5歳以下
外で自由に過ごす猫は、一見のびのびしていて幸せそうに見えますが、
実際には交通事故、感染症、他の動物とのトラブル、天候による体調悪化など、危険が多く、寿命が短くなりがちです。
猫を健康で長生きさせたいなら、完全室内飼いが基本です。
外に出す場合は、ハーネス付きの散歩やベランダの安全柵など、リスク管理が必要です。

猫の年齢を人間の年齢に換算すると?
猫の年齢は人間とはまったく異なるペースで進みます。生後1年で大人になり、10歳を超えると高齢期に突入します。
猫の年齢 | 人間の年齢に換算 |
---|---|
1歳 | 約15歳 |
2歳 | 約24歳 |
3歳 | 約28歳 |
5歳 | 約36歳 |
10歳 | 約56歳 |
15歳 | 約76歳 |
20歳 | 約96歳 |
猫の1年は人間の4〜5年分に相当します。だからこそ、毎年の健康管理が重要なのです。

猫の長寿記録とは?
日本国内でも20歳以上生きる猫は増えています。SNSで「うちの猫が20歳になりました!」という声を見たことがある方もいるのではないでしょうか?
世界最長寿の猫としてギネス記録に登録されたのが、アメリカ・テキサス州の「クリーム・パフ」。なんと38歳と3日まで生きたと報告されています。
もちろんこれは例外的な記録ですが、20歳を超える猫が珍しくなくなっているのは事実。
飼育方法やフード、医療の発達が大きく影響しています。

猫を長生きさせるために大切な10のポイント
では、猫に元気で長生きしてもらうにはどんなことを意識すればよいのでしょうか?ここでは初心者の方でも実践しやすい10のポイントを紹介します。
- 完全室内飼いを徹底する
外の世界には危険がたくさんあります。室内で過ごすことで病気やケガのリスクが大きく減ります。 - 適切なキャットフードを選ぶ
猫の年齢や体調に応じたフードを選ぶことで、健康管理ができます。安価なフードは添加物が多いこともあるので注意。 - 肥満を防ぐ
室内飼いの猫は運動不足になりがち。太りすぎは心臓や関節に負担がかかります。食事量と運動のバランスを取りましょう。 - 毎日のスキンシップ
ブラッシングや声かけを通して、異変に早く気づけます。毛玉予防にもなります。 - 定期的な健康診断
年に1回は動物病院で健康チェックを受けましょう。7歳以上は年2回がおすすめ。 - 予防接種・フィラリア・ノミダニ対策
完全室内飼いでも油断は禁物。玄関や窓から侵入する虫やウイルスもあります。 - ストレスの少ない生活環境
猫は変化に敏感な動物です。静かな空間・隠れられる場所・高い場所を確保してあげましょう。 - トイレ環境を清潔に保つ
猫はキレイ好き。不潔なトイレはストレスと病気の原因になります。 - 安心できる場所を用意する
自分だけの「基地」があると猫は安心します。段ボールでもOK。狭くて暗い場所が好き。 - 愛情を注ぎ、観察を怠らない
日々の「なんか変?」を見逃さないことが、病気の早期発見につながります。

寿命を縮めてしまう要因とNG習慣
逆に、猫の寿命を短くしてしまう習慣も存在します。
- 自由に外出させる(ケガ・感染リスク)
- 運動不足で太らせる
- 人間の食べ物を与える(塩分・糖分・毒性)
- 留守番時間が長すぎる
- ストレスの多い家庭環境
- 適齢期を超えて避妊・去勢をしていない
特に「人間の食べ物を与えること」は要注意。玉ねぎ、チョコレート、アルコールなどは猫にとって命取りになりかねません。

よくある質問(Q&A)
Q. 猫の寿命を延ばす「特別な方法」はある?
A. 魔法のような方法はありませんが、日々の丁寧なケアと愛情が一番の秘訣です。
Q. 20歳まで生きる猫は珍しい?
A. 昔は珍しかったですが、今では比較的よく見られます。10歳を過ぎたら高齢猫としてサポートが必要になります。
Q. 猫の老化のサインは?
A. 食欲の低下、毛づやがなくなる、動きが鈍くなる、目や耳の衰えなどが見られます。
まとめ:猫の寿命は「飼い主次第」で変わる
猫はしっかりとケアすれば、15〜20年以上元気に生きられる動物です。
そのために必要なのは、特別な知識ではなく、日々の観察・愛情・清潔な環境・適切な医療。
それらの積み重ねが猫の健康を支えます。
これから猫を飼おうとしている方は、ぜひこの情報を参考に、猫との豊かな時間を楽しんでください。
猫は人生を共にする家族。
その命を預かる責任と愛情を、大切に育んでいきましょう。

コメント